VALUをお勧めしない3つの理由

 「VALUってどうなの?」 最近VALUについて訊かれることが増えた。僕が、投資を少ししていて、IT業界に長くいるせいだと思う。

 「会社が株式を発行して一般の人が買うように、個人が株式(みたいなもの)を発行して買えるようなものだよ」と答えることにしている。

 「そんなの買って何が嬉しいの?」次に続く質問は100%これだ。

 「優待がもらえるらしいよ」と答える。 でも、これが的確な返事でないことは分かっている。相手が知りたいのは儲かるの?ということだ。だから、続けて僕は答える「儲かるかもしれないけど、僕はあんまり勧めないな」

 

 なぜ勧めないのか。理由は3つだ。

  • 優待の質が低い
  • VALU売買の流動性が低い
  • VALUサービスがいつまで続くか分からない

 

VALUって何だ?

 まず、VALUEについては以下の記事が分かりやすい。ぜひ読んで欲しい。キーワードは「個人の株式」「優待」だ。

rick08.hatenablog.com

 

優待の質が低い

 企業の株や投資信託を買えば、配当金といってお金をもらえる。お金を出した対価にお金がもらえる。分かりやすいメリットだ。

 それと比べて、VALUの優待は微妙だ。

 例えば、ホリエモンこと堀江貴文さんの株を買った場合その見返りはサインをもらえることだけ。微妙すぎる。

握手とかツーショット写真とかサインします
普段は気が乗った時しかしないんですが、VALU持ってるの見せてくれたら、どこかであった時にサインとか握手とか写真とかやります。
保有者全員
2017/06/27~2018/07/27

VALU | 堀江貴文のVALU

 

 また、この優待がいつまで続くかも微妙だ。「優待出すのやーめた」と言われたら終わりだ。

 

VALU売買の流動性が低い

 「VALUは将来値上がりする、そのとき売ると儲かる」と言う人がいる。

 でもよく考えて欲しい、将来VALUが売れる保証はない。

 来年、VALUを投資した相手(例えばホリエモン)が死んでいるかもしれない。相手が死んでしまえば買ったVALUは売れない。

 さらに、VALUを欲しがる人がいなければ売る相手がいない。例えば、”はあちゅう”さん(自称作家)の場合、VALUを持っている人は35人。たった35人だ。この少人数で売買では売りたいときにVALUを売れないことが十分起こる。

 

VALUサービスがいつまで続くのか分からない

 株式会社VALUという会社が、このサービスを運営している。だから、この会社が潰れたらサービスは終わり、投資したお金は戻ってこない。とても不安定な投資だ。

 

まとめ

 「VALUってどう?」と聞かれたら「あんまりお勧めしないよ」と答えるようにしている。投資として考えると、とてもリスキー。優待の質も悪く、ハイリスク・ローリターンに思えるからだ。

 

おまけ

 ここからはお遊びの話です。

 私が(株)VALUの企画担当だったら、VALUをホリエモンなど著名人にやらせるのではなく、キャバクラ・ホストクラブ向けに売り込む。

 キャバクラ嬢が株式を発行し、これを買った人には特別なサービス(優待)を付けるのです。お気に入りの女の子のVALUを買うと指名がいれやすいとか、プライベートの写真をもらえるとか(客にとって)価値の高い優待が考えられる。他の客との競い合いからVALUの売買も盛り上がりそうだ。

 

追記

2017年8月17日

 Youtuber ヒカル氏、ラファエル氏、いっくん氏(禁断ボーイズ)及び井川氏が、自身VALUを使って一億円近くの大儲け。ルールの隙間を突く手法に炎上した。

gruber-matin.hatenablog.com

 

 これに対して、VALUの運営会社から早々にルール作りを進めていきたい旨のコメントが出た。しかしながら、損失を出した者たちへの補償はない。総計一億円の損失だ。

helpscout.valu.is.

 

 これだけもめると消費者保護のため、役所が出張ってくる可能性が高い。今のところVALUは株等のような金融商品ではないというスタンスをVALUの運営会社は取っているようだが、じゃ何なのというところは曖昧なままです。役所のご指導が入れば、このあたりもはっきりするでしょう。

 一方、役所のご指導が入ると、VALUというサービスがつまらないものになり盛り下がるでしょう。VAの売買も減り、その売買手数料で稼いでいる運営会社にとっては高い授業料となります。