ゴールデンウィークに三重県の鳥羽・伊勢神宮に行きました。
なんとなく地味な観光地の印象があったのですが、行ってみると観光客も多く、観光地として完成度が高くてびっくりしました。風景も綺麗だし、お店も美味しいものがたくさんあります。
名古屋駅
三重県に向かうため、まず名古屋駅に移動しました。ここから近鉄特急で鳥羽に向かいます。
名古屋駅到着してから近鉄特急の出発までに1時間ほど時間があったため、名古屋駅の周りを散歩しました。名古屋駅の近辺をゆっくり散歩するのは初めててで楽しい。その時の様子は別エントリに書いておきます。
近鉄特急で鳥羽へ
近鉄特急に40分くらい乗って名古屋から鳥羽へ移動。知らない土地を車窓から見るのは楽しい。田んぼばかりの風景があったり、四日市あたりでは工場が並んでいたりと風景も変化に富む。
かんぽの宿 鳥羽
鳥羽駅に着いて土産物屋をぶらぶらと覗いていると、すっかり夕暮れ時になりました。バスも無くなっていたので、タクシーで宿に移動しました。今回の宿はかんぽの宿 鳥羽。鳥羽駅からタクシーで1600円くらいの距離でした。
タクシーの運転手さんが人懐こい方で、鳥羽のことを色々と教えてもらいました。
鳥羽のお店は閉まるのが早くて夜6時にはあらかた閉まるそうです。ゴールデンウィーク期間は7時まで開いているところもありますが、鳥羽で夕方過ぎまで遊ぶのはちょっと無理そうです。
鳥羽の土産物屋さんでは生きたイセエビを売っていて、おがくずで詰めて生きたまま宅急便で送ることができます。タクシーの運転手さんが言うには、土産物屋のイセエビは綺麗だけど高いので、鳥羽水族館の近くに問屋さんがあるのでそこを訪ねて触覚が折れているイセエビを買うと安い。ただし見えるところにはそういうのは出ていないので、触覚が折れたイセエビとかありますか?と訊いてみると良いそうです。
鳥羽で売っているアサリはとても大きい。でも鳥羽ではアサリは取れないんだよっと、鳥羽は岩場だから砂に潜るアサリはいない。鳥羽で売っているのは隣の松坂市のものだそうです(松坂市は鳥羽から近いので、鳥羽のアサリと言っても大丈夫だとは思いますが、、)。
真珠を買うならミキモトが良い。他のお店は品質より高かったり安かったりするものが混ざっていて、真珠の目利きができない人間が買うと後悔することがあるそうです。ミキモトは値段と品質が一致していて安心とのこと。
かんぽの宿 鳥羽は、結構大きな施設です。ロビーも広い。もちろん高級ホテルのようなゴージャスさはありませんが、設備がゆったりしていた快適です。
また、高台にあるため見晴らしが良い。山があって海があって、港には船が泊まっている、いい風景です。
ホテルの1Fには大浴場があります。温泉ではなく水を沸かしたものです。露天風呂はありません。
部屋にはヒノキ風呂がついていました。こっちはは露天風呂でした。このお風呂がとても気持ちよかった。たいていのホテルでは露天風呂は1Fにありますが、ホテルの部屋は上の階にあり、風呂から見える景色が素晴らしい。
食事は普通に美味しい。豚しゃぶがとても美味しかった。
ミキモト真珠島
翌日ホテルの送迎バスで鳥羽駅まで送ってもらい、鳥羽駅から徒歩でミキモト真珠島へ行きました。入場料は1500円(後でバスのフリー切符を買っていると割引になることが分かりました)。
思いのほかここが楽しくて、2時間くらい遊んでいました。真珠博物館があり、ここを一通り見ると真珠のことが凄くわかります。
養殖真珠は、丸い核(貝殻を丸く削ったもの)と真珠の光沢の分泌物を出す細胞組織(貝殻の裏のピカピカした部分を作る細胞)を、貝に移植して作ります。真珠の丸い形は移植した核の形で、真珠の大きさも移植する核の大きさで決まります。長年時間をかけて真珠が大きくなるわけではないのですね。また黒真珠は貝の種類が異なります
核を移植した貝は、2~3年海で育てます。このうち50%は死んでしまい、22%は売り物にならない真珠しかできません。結局売り物になるのは28%程度のようです。また移植する核の大きさが大きいと成功率が下がるので、高値で売れる大きい真珠を狙って養殖するのもリスクが高い。
御木本幸吉という人は、真珠の養殖を成功させて大金持ちになった企業家です。
この人はどういうモチベーションで真珠の養殖に取り組んできたのでしょう?貝を海で育てるのには2年かかります。その2年間は収入が無いわけで、そのうえ当初は貝が死んでしまう確率も高く、養殖技術の開発に失敗すれば大損になったでしょう。
ミキモト真珠島で彼の情報を見ていると、商人、今でいう企業家であるように思えました。リスクと引き換えに大成功を狙う人物です。技術屋ではなく、大学の生物学の教授の指導を仰ぎ養殖を成功させた、今でいうオープンイノベーションを行っています。さらに、御木本さんが真珠の養殖に成功すると真似をする業者が出てくるのですが、中には粗悪品を売る業者もいました。そこで業界団体を立ち上げ、粗悪品の撲滅に尽力します。
CANバスで移動
ミキモト真珠島の次は伊勢神宮に移動しました。観光案内に聞いたところ移動にはCANバスが便利ということで1000円で1日フリーパスを買いました。
鳥羽の駅から伊勢神宮内宮まではCANバスで40分ほどでした。
伊勢神宮内宮
伊勢神宮には、天照大御神を祀る内宮と、豊受大御神を祀る外宮があります。
おはらい町通り
おはらい町通り(旧参宮街道)は、内宮の入り口から伸びる商店街です。狭い道の両側に食べ物屋さんや土産物屋がぎっしりと並んでいます。鎌倉の鶴岡八幡宮の小町通りのような雰囲気です。
ゴールデンウィークだったせいかすごく混んでいました。伊勢神宮ってこんなに観光客が来る場所だったのですね。
おはらい町通りに到着した時にはもうお昼時で、あらかじめ見つけておいた二光堂の寶来亭へ松坂牛のステーキ丼を食べに行きました。伊勢市と松坂市は隣同士ですから松坂市に行ったつもりで松坂牛をここで食べました。
寶来亭のステーキ丼は3千円という高額にもかかわらず、お店の前はかなり人が待っています。しかし、お客さんの回転は速くどんどん人が入れ替わっていきます。
ステーキ丼は単品とセットの二種類あり、セットにすると小鉢とデザートが付きます。私はセットを頼みました。単品にもお漬物とみそ汁はついてくるので単品で十分でした。
ステーキ丼のお味は大変良く。肉は柔らかく脂もいい脂です。美味しかった。
内宮参拝
お腹もいっぱいになったので、内宮参拝に出かけました。
内宮入り口から本殿までは森の中を歩いていきます。明治神宮と似た雰囲気です。森の中はとても気持ちよい。また五十鈴川という川も通っていて景色が美しい。
本殿は写真撮影禁止。朱塗りしていない素朴な建物でした。奈良の春日大社は朱塗りの神殿が美しいですが、伊勢神宮の塗りの無い神殿は質実剛健という趣でした。
伊勢神宮外宮
外宮参拝
内宮参拝を終えたら、バスで外宮へ移動しました。30分くらいかかりました。
外宮は内宮と比べてグッとコンパクト。1時間もかからずに参拝できます。外宮も内宮と同様森が気持ちが良い。
外宮参道
外宮にも参道があります。内宮の参道おはらい町通りとは違って、道幅も広くお店も洒落ています。
ここに伊勢角屋麦酒があり美味い地ビールが飲めます。限定ビールのStruggle IPAが滅茶苦茶美味しかった。香りがフルーティで美味しい。また、ペールエールは苦みがしっかりでキレもいい。大手ビールにはない重みのある味で、飲んで得した気分です。
まとめ
鳥羽と伊勢神宮に行ってきました。
鳥羽ではミキモト真珠島が楽しかった。真珠についてよく知ることができました。
伊勢神宮は、鳥居から本殿までの森の中の道が大変美しく、歩いていても気持ちが良い。また、参道はいろんなお店が並んでいて楽しい。特に、内宮の参道の寶来亭のステーキ丼は美味しかった。そして外宮参道の伊勢角屋麦酒のペールエールは無茶苦茶美味しかった。いろいろな地ビールを飲んできましたがトップクラスです。
おまけ
伊勢角屋麦酒の地ビールはアマゾンでも買えるようです。リンクを貼っておきます。