東京都台東区の谷中を散歩してきました。ここは谷中銀座や谷中のネコで有名。最寄り駅は、JR日暮里あるいは地下鉄千代田線の千駄木。
谷中とは
谷中はもともと農地だったのですが、江戸時代に上野に寛永寺が建てられたことがきっかけに栄えはじめました。寛永寺は徳川将軍15人のうち6人の墓地がある超有名なお寺です。寛永寺が建てられるとその周りに多くのお寺が建てられていきます。徳川将軍が眠るような由緒ある寛永寺のそばに他の寺が集まってくるのは想像できますね。お寺が増えると参拝客が増え、それに伴い町としても発展していきます。お墓参りや法事などでお持たせとして煎餅が売れるようになったり、小料理屋や酒屋が増えていきます。
昭和になると太平洋戦争で東京大空襲がありましたが、谷中はその被害を殆ど受けなかったため、古い商店街が残りました。東京は江戸時代からの街並みがありましたが、東京大空襲でアメリカの爆撃機B29による焼夷弾で焼かれましたので、古い町並みが残るのは結構珍しいことです。
谷中銀座商店街は、そうやって残った商店街でした。最近は観光地として人気になったため、新しい店もどんどん立つようになり、古い店と新しい店が混在する商店街となっています。谷中に観光客が増えた一因は、いわゆる”谷中のネコ”。猫が多かったようです。そこに猫ブームが到来し、一気にメジャーな観光地となりました。
お散歩開始
スタートはJR日暮里。日暮里駅の北口を出ると高架があり、山手線・京浜東北線などの線路が並んでいて、電車を眺める人がたくさんいます。ここでぼぅーと電車を見ているとゆったりした気分になります。
西に向かって歩いていくと、桜並木が見えます。あと一週間後に来たら満開だったと思いますが、今日は咲いていませんでした。
谷中せんべい
そのまま歩くと、有名な煎餅屋さんの谷中せんべいがあります。風情があります。谷中は寺町ですから、不意の法事などでも使える煎餅が重宝されたそうです。煎餅は日持ちしますからね。
初音小路
谷中せんべいの先の角を曲がると、初音小路。最近は少なくなった小路に小さな店が密集して集まった場所です。生活感がたっぷりの昭和な感じの場所。まさに東京大空襲を生き延びた古い商店街の地割が残った場所です。ここの店を今建て替えるとしたら、建築基準法の関係でこれほど密集して建てることはできません。やがて消えゆく場所です。
夕焼けだんだん
さらに谷中銀座の方に向かうと、良い感じの階段が見えてきます。夕焼けだんだん。こんな風情のある名前で呼ばれた階段です。谷中は、名前の通り谷地です。上野台地と本郷台地に挟まれている谷であることが実感できます。
下の写真は夕焼けだんだんの上から西方向の写真です。マンションが建っているので夕日は見ることはできなさそうです。
谷中銀座
夕焼けだんだんを降りると谷中銀座商店街の入り口です。道幅の狭い商店街に観光客がいっぱいです。ここの面白いのは古い店と新しい店が混在しているところ。どちらも楽しめます。カオスともいいますが。。
新旧入り混じるだけ場所あって、古い建物もあります。サビたところに味があります。
食べ歩き
谷中銀座で是非押さえておきたいのが、酒屋の越後谷本店さんでの立ち飲みと、肉のすずきさんのメンチカツ。どちらもすごく美味しい。特に昼間から飲む日本酒は開放感って最高。
谷中のネコ
谷中と言えば猫が多いイメージがありますよね。谷中のネコと言うくらいですから。
ただ、最近は観光客が増えたことから、猫は減っているようです。私が見かけたのは一匹だけです。谷中銀座から離れればいるのかもしれませんね、猫。
まとめ
谷中を散歩してきました。見所は
- 東京大空襲を生き延びた古い町並み、特に家の間隔が近い、今では建築基準法で禁じられる地割
- 谷中銀座での飲み歩き・食べ歩き
- お寺の多さ
本編では書きませんでしたが本当にお寺がたくさんありました。お寺から始まった街ですから、その歴史に思いを馳せると一層楽しめます。新旧が入り混じった街が谷中です。